転職成功へと導く志望理由の書き方・伝え方とは?思いつかないときの対処法や例文も紹介
今回は、志望理由が思いつかない悩みを解決するために、対処法や志望理由の作成ポイント・手順をまとめました。志望理由の例文も解説付きでご紹介しますので、年収アップやキャリアアップが叶う転職をしたい方はぜひ最後までチェックしてください。
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そもそもなぜ志望理由を聞かれるのか
志望理由は応募先企業への「ラブレター」に例えられることが多いです。「見た目で好きになりました」よりも「夢に向かってひたむきに努力している姿を見て好きになりました」と書いたラブレターのほうが、真剣さが伝わり好印象なはずです。
同じように志望理由も、より具体的で内面的な志望理由であるほど、応募者の志望度が高いと捉えられます。そして、志望理由が企業の価値観や求める働きぶりにマッチするものであれば「自社との相性が良い」と評価されるでしょう。
志望理由は「自分はこの会社でないとダメなんです!」という強い気持ちを伝えるものです。採用担当者の心に刺さる志望理由を考えるのは難しそうなイメージがありますが、具体的な手順を押さえればスムーズに進められます。次章からは、志望理由を作るための手順やポイントを解説していきます。
転職の志望理由が思いつかないときにまずやるべきこと
・自己分析をする
・企業研究をする
転職理由を明確にする
例えば、「会社の規模が小さいため顧客に対して満足のいくサポートができない」という思いから転職を決意したのであれば、転職先に求めるのは「規模の大きさ」となりそうです。
ここでもう少し深掘りしてみましょう。自分が思い描く「満足のいくサポート」が幅広い分野でのサポートなのであれば、会社の規模ではなく事業内容が重要となるはずです。自分の裁量で顧客サポートをしたいのであれば、大企業よりも中小企業のほうが適切かもしれません。
また、転職理由として多くの方が挙げるのは「年収をアップさせたいから」です。その場合も「残業代を稼ぐために残業しているが本音は定時で帰りたい」のであれば、ワークライフバランスが最優先となるかもしれません。「年収をアップさせたいのは、自分の成果を正当に評価してもらいたいから」なのであれば、公正な評価体制やインセンティブ制度が重要となるでしょう。
転職理由を深掘りすると転職後のミスマッチも防げます。複数の「転職の目的」を挙げて優先順位をつけておきましょう。
自己分析をする
キャリアの棚卸しを簡単に行うには、自分が経験してきた仕事内容を以下の項目にそって整理してみましょう。
・商品・サービスを受け取るのは誰なのか?
・仕事における問題点や課題はなにか?それに対してどのように対処したのか?
さらに、今後のキャリアプランも整理しておきましょう。「長期的に貢献したい」とアピールしやすくなるだけでなく、転職先を選ぶときの判断基準にもなります。
企業研究をする
企業研究をするには次のような情報を活用しましょう。
・社員や社長のインタビュー記事、社長の著書
・転職活動サイトや転職エージェント
・企業が提供する商品やサービス
・比較するための同業他社に関する情報
特に重要なのは、社員や社長の「生の声」です。インタビュー記事や社長の著書、転職サイトの口コミなどは、実際の仕事内容や社風などがうかがい知れる貴重な情報となります。また、BtoC企業であれば商品やサービスを体験してみましょう。生の声や実体験をとおして自分が感じた思いを組み込むと、自分ならではの志望理由が作れます。
転職の志望理由を作成する3つのポイント
・スキルや経験を交えて貢献できるポイントをアピールする
・ネガティブな理由はポジティブに表現する
転職理由と企業の魅力点を結びつける
例えば、年収をアップさせたいのが転職理由で、深掘りすると「今の会社は個人の成果に対する評価体制がないため、成果を挙げても給料が上がらない」という思いがあるとします。この転職理由と企業の魅力を結びつけて志望理由を考えてみます。
以前の会社では個人の成果に対する明確な評価体制がなかったため、モチベーションを維持するのが困難でした。インセンティブ制度がある御社で、意欲的に自分の営業力を発揮したいと思い志望いたしました。
転職理由と志望理由に一貫性があると、独自性を打ちだせるうえに志望理由に説得力が増します。ぜひ取り入れてみましょう。
スキルや経験を交えて貢献できるポイントをアピールする
スキルや経験をアピールするには、前述の「キャリアの棚卸し」が必要です。キャリアの棚卸しでは、経験した業務内容や培ったスキルだけでなく、課題への向き合い方や仕事への取り組み方など「目には見えないスキル」も引き出すことがポイントです。具体的な実体験や数値で表せる実績などを用いて、「根拠のあるスキルを活かしてどのように貢献するのか」を志望理由に組み入れましょう。
また、アピールするスキルや経験は、応募先企業のニーズに合ったものでなければなりません。企業研究をとおして、企業が求める働きぶりや人材像を把握しておきましょう。
ネガティブな理由はポジティブに表現する
例えば、転職理由が「人間関係の悩み」であっても、人それぞれで「理想の人間関係」は異なります。コミュニケーションが少なく緊張感がある雰囲気に不満があったのであれば、「個人主義よりも、チームワークを重視した会社で周囲と連携して仕事をしたい」と変換できます。上司や会社の考え方に共感できない点が不満だったのであれば、「自分が共感できる経営理念の会社で意欲的に働きたい」と表せるでしょう。
転職理由をポジティブに変換したものは、自分が転職先に求める条件でもあり、応募する企業の魅力点ともいえます。不満を感じた部分には自分のこだわりや理想が隠れています。自分オリジナルの志望理由へと繋がるヒントとなるため、積極的に言語化しましょう。
転職における志望理由のまとめ方
・根拠を具体的に伝える
・その会社でなければいけない理由をまとめる
志望理由の結論を述べる
「結論ファースト」は物事をわかりやすく伝えるときの効果的な技法であり、ビジネスマナーとしても周知されています。読み手の負担を減らし、応募者の印象をアップしてくれるでしょう。
転職理由から深掘りした「転職の目的」をもとに、志望理由を端的に言い表しましょう。ただし、「年収をアップさせたいから」「残業が少ない職場で働きたいから」と本音をストレートに伝えてしまうのは考えもの。「成果主義の評価制度に魅力を感じて」など前向きな理由に言い換えるか、次点の優先順位のものをメインの結論にするなどの調整が必要です。
根拠を具体的に伝える
転職理由を深掘りすると、自分の価値観やこだわり、仕事に対する理想像などが明確になります。それらを具体的に伝えることで、独自性のある「根拠」となります。ただし、「今の会社に対する不満」と捉えられないよう伝え方や伝える内容には注意が必要です。
これまでに培ったスキルや経験を伝えるときにも、具体的なエピソードを盛り込みましょう。根拠が具体的で明確であるほど、志望理由の納得感が高まります。
その会社でなければいけない理由をまとめる
そのためには、応募先企業に対する「深い理解」と「自分の思いの言語化」が必要です。表面的な言葉では説得力に欠けるため、自分らしい言葉を練って熱意をアピールしましょう。
転職で使える志望理由の例文
マネージャーとしてキャリアアップしたいケース
【志望理由の例文】
また、現在は担当エリア3〜5人程度のチームリーダーを任されています。成約事例を分析し再現性を高めるためのマニュアル作成や、事務処理の効率化などの面からチームマネジメントに注力し、昨年は売上目標の110%を達成しました。
→業界売上トップで、商品力の高い貴社で営業マネージャーとして働きたい
【根拠①転職を決意する具体的なエピソード】
現在の会社は商品力が弱く、お客様に満足してもらえる提案ができなかった
→自分の考え:高品質な商品を自信をもって営業したいと感じている
【根拠②スキルや経験を示す具体的なエピソード】
・小さいチームのリーダーとして、マニュアル作成や効率化によってチームの売上を上げた
・優れた商品力
・先進性のある開発力
・業界トップシェア
→商品に自信をもって意欲的に営業に取り組める環境で働きたい
スペシャリストになりたいケース
【志望理由の例文】
転職理由:経理のスペシャリストになりたい(規模が小さい今の会社では経理メインの職務がない)、年収アップ
→大企業の経理職につき、経理のスペシャリストになりたい
【根拠①転職を決意する具体的なエピソード】
・自分の経理業務が経営判断の一助になると実感、やりがいを感じた
・現在の会社は会社の規模が小さく経理専門の職種がない
→自分の考え:大企業の経理職で経理スキルを高めたいと考えるようなった
【根拠②スキルや経験を示す具体的なエピソード】
・経理だけではなく労務や総務など幅広い業務経験を積んだ
・老舗でありながらも新しい挑戦を続けている
(新規分野への事業分散、DX戦略など)
・変化を恐れない姿勢に共感
・現職と同じ業界、知見を活かせる
→変化を恐れず挑戦し続ける会社で、現職での知見を活かして貢献したい
終わりに|自分だけの志望理由で転職を成功させよう
志望理由を作るには、「転職理由の明確化」「自己分析」「企業研究」から取り掛かるとスムーズです。転職理由を深掘りすることで、転職の目的や応募先企業の魅力へと繋がり一貫性のある志望理由にまとまるでしょう。
具体的な志望理由のまとめ方は、「結論」「根拠」「その会社でなければいけない理由」の3ステップです。自分の考えや経験を、順序だてて言葉にしていくことで、訴求力の高い自分だけの志望理由が簡単に作れます。
まずは、転職したい気持ちを深掘りしてみましょう。自分にとっての「転職の成功」とはなにか、譲れない「転職の軸」はなにかを整理すると、志望理由にも迷いが生じません。効率的な転職活動のカギとなるため、積極的に向き合ってみましょう。
執筆:@nextマガジン編集部
執筆:@nextマガジン編集部
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