生命保険料を払い過ぎている?平均的な保険料の目安や見直し方を解説

この記事でわかること
- 生命保険料の平均は、加入世帯(全国の2人以上世帯)の年収に対して「約6.0%」(2024年度調査)
- 平均より高いからといって、必ずしも「払い過ぎ」とは限らない
- 見直しの3ステップと、見落としを防ぐための保険証券チェックポイント
万が一に備えて入る生命保険。家族構成によっては年間の保険料も結構かかりますよね。
「うちの保険料、もしかして払い過ぎ?」と気になっても、自分に合った保険料の水準はなかなかわかりにくいものです。
実は、保険料を見直す際に「平均よりも高いか安いか」だけで判断するのは危険です。本当に大切なのは、万が一のときに必要な金額から「社会保障でもらえるお金」を差し引き、今の契約が家計のバランスと合っているかを確認することです。
ねくこ本記事では、世帯年収別・家族構成別の平均保険料を目安にしながら、生命保険を見直すときの考え方や注意点をやさしく解説します。

生命保険料の平均は年収の6.0%

生命保険文化センターの2024年度調査によると、生命保険(個人年金保険を含む)に加入している2人以上世帯では、世帯年収に対する年間払込保険料の平均は6.0%でした。[1]
※この平均は、生命保険加入世帯を対象にした参考値です。単身世帯や未加入世帯を含む家計平均ではありません。単純比較は避けてください。
「うちは少し払い過ぎかも?」と感じているなら、まずはこの数字がひとつの目安になります。ただし平均を上回っているからといって、必ずしも「払い過ぎ」とは限りません。
必要な保障は、年収だけでなく、家族構成、住宅ローンの有無、貯蓄の状況、公的な保障によって変わります。たとえば、扶養する家族がいれば手厚い保障が必要になり、結果として保険料が高くなるのは自然なことです。
この「6.0%」という数字は、あくまで見直しを考え始めるための「きっかけ」として捉えておきましょう。
年収別・家族構成別の平均保険料

各家庭によって必要な保障は異なりますが、自分と似た年収や家族構成の人が「いくら保険料を払っているか」を知ることは、客観的な判断材料になります。
世帯年収1,000万円以上の生命保険料平均

生命保険文化センターの2024年度調査では、世帯年収1,000万円以上の世帯が支払っている年間保険料の平均は、全生保で55.4万円、民保で54.5万円でした。[1]
世帯年収ごとの年間払込保険料(全生保)の平均は、次のとおりです。[1]
※全生保は、民保(かんぽ生命を含む)、簡保、JA、県民共済・生協等を含みます。なお、保障内容や払込期間、更新の有無、特約構成などの前提条件は揃っていないため、個別の保険料と単純比較はできません。
| 世帯年収 | 年間払込保険料 |
|---|---|
| 200万円未満 | 25.2万円 |
| 200〜300万円未満 | 24.4万円 |
| 300〜400万円未満 | 25.3万円 |
| 400〜500万円未満 | 25.2万円 |
| 500〜600万円未満 | 32.2万円 |
| 600〜700万円未満 | 33.5万円 |
| 700〜1,000万円未満 | 39.9万円 |
| 1,000万円以上 | 55.4万円 |
世帯年収が上がるにつれて平均保険料も高くなる傾向が見られます。しかし「収入に余裕があるから、保険料も高くていい」というわけではありません。
ねくこ大切なのは、教育費や住宅費、毎月の生活費などを総合的にふまえ、長期的に無理なく支払い続けられる金額に設定することです。

子どもがいる家庭の平均的な保険料

同調査における、子どもの年齢(末子)別の年間払込保険料の平均は以下の通りです。[1]
| 末子の年齢 | 年間払込保険料 |
|---|---|
| 乳児 | 24.7万円 |
| 保育園児・幼稚園児 | 36.0万円 |
| 小・中学生 | 37.6万円 |
| 高校・短大・大学生 | 40.2万円 |
| 就学終了 | 37.4万円 |
子どもの年齢によって平均保険料は異なり、今回の調査では末子が高校・短大・大学生の世帯で40.2万円と比較的高く、末子乳児の世帯では24.7万円でした。[1]
ねくこご自身の家庭に近い層のデータと照らし合わせてみてください。
「うちは極端に高いわけではないな」と安心する材料になるかもしれませんし、逆に「平均よりかなり高いから、一度中身を点検しよう」という指標にもなります。
5分でできる現状把握|保険証券で先に確認したい7項目

生命保険料が高いかどうかを考える前に、まずは保険証券や設計書で契約内容を整理しておきましょう。
次の7項目を確認すると、「契約そのものを見直すべきか」「特約だけ外せばよいのか」など、どこに見直しの余地があるのか判断しやすくなります。
1.誰の契約か(契約者・被保険者・受取人)
まずは、だれが契約し、だれに保険がかかっていて、だれが保険金を受け取るのかを確認します。家族で複数の契約がある場合は、とくにここを取り違えやすいためです。
2.主契約と特約の内容
保険の基本となる保障が主契約で、追加の保障が特約です。見直しでは、主契約そのものより、特約の整理で保険料が変わることも少なくありません。
3.死亡保障額・医療保障額(いくら受け取れるか)
いくら受け取れる契約なのかを確認します。保険料が高いと感じるときは、保障額が今の暮らしに対して大きすぎないかを見ることが大切です。
4.保険期間と払込期間(いつまで続くか、いつまで払うか)
保障がいつまで続くのか、保険料をいつまで払うのかを確認します。同じ保障額でも、この2つの違いで毎月の負担は変わります。
5.年間保険料
毎月の保険料だけでなく、年間でいくら払っているかを見ておくと、家計の中でどのくらいの負担になっているかをつかみやすくなります。
6.更新型かどうか(途中で保険料が上がる「更新型」かどうか)
更新型の保険は、更新のタイミングで保険料が上がることがあります。いまは負担が重くなくても、今後の家計に影響することがあるため確認しておきたい項目です。
7.解約返戻金の有無
解約したときに戻るお金があるかどうかを確認します。解約返戻金の有無は、払済保険や延長(定期)保険を検討できるかにも関わるため、先に見ておくと後の判断がしやすくなります。[5]
生命保険の見直し方

保険料の負担が重いと感じても、焦ってすぐに解約するのは危険です。
必要な保障まで失ってしまう可能性があるため、以下の3つのステップで順番に検討していきましょう。
1.同じ保障条件の保険を比較する

生命保険は、似たような保障内容であっても、保険会社や商品によって保険料に差が出ることがあります。
他社と比較検討する際は、月々の保険料だけでなく「保障額・保障期間・払込期間・更新の有無・特約内容」などの条件をしっかり揃えるように努めましょう。正確でない条件で比較してしまうと、見かけの安さに釣られてしまうなど、判断を誤る原因になります。
2.保障内容を見直す

保障内容の見直し(保障内容の最適化)は、保険料を安くする上でとくに大切なポイントです。
生命保険で備えるべき必要保障額(目安)は、以下のシンプルな計算式で導き出せます。
万が一のときに必要なお金 ー 社会保障や貯蓄でカバーできるお金 = 保険で準備する必要保障額
万が一のときに必要なお金は、死亡または病気やケガで収入がなくなった時に、残された家族の生活を維持するために必要なお金のことです。
これに対し、遺族年金や障害基礎年金、会社員であれば傷病手当金などの公的な社会保障によって、生活資金の一部をまかなえる場合があります。[2][3][6][7] また、病気やけがの治療費については、高額療養費制度で自己負担を抑えられる場合があります。[4]
※遺族基礎年金・遺族厚生年金には受給要件があります。傷病手当金は、被保険者が所定条件を満たす場合に支給されます。高額療養費制度の自己負担上限額は年齢・所得で異なります。
さらに、住宅ローンを組んでいる方は、団体信用生命保険(団信)の加入有無と保障内容を確認しておきましょう。団信があれば、万が一のときに住宅ローン残高の返済が不要になる場合があり、そのぶん死亡保障を抑えられることがあります。[8]
※団信の適用可否や支払事由は契約内容で異なります。未加入の場合や対象外条件がある場合は、同じ前提で必要保障額を差し引けません。
ねくこあまりにも保険料が高いと感じる場合は、こうした「差し引けるお金」を考慮して、本当に必要な保障額(サイズ)が間違っていないか、再度シミュレーションしてみましょう。


3.払済保険・延長(定期)保険への変更を検討する

保険料の支払いがどうしても厳しい場合、解約する前に「今の契約を活かして負担を減らす方法」がないか確認しましょう。[5]
減額: 保障額の一部を減らし、その分の保険料を安くする方法。
延長保険(延長定期保険): 解約返戻金をもとに、死亡保険金の「金額」は変えず、保険の「期間」を短くして継続する方法(以降の支払いストップ)。
払済保険: 解約返戻金をもとに、保険の「期間」はそのまま維持し、受け取れる死亡保険金の「金額」を減らして継続する方法(以降の支払いストップ)。
「延長保険(延長定期保険)」と「払済保険」は、どちらも見直し以降の保険料負担をゼロにできますが、これまで付いていた特約(医療特約など)は消滅してしまいます。
※解約返戻金が少ない場合や保険種類によっては変更できないことがあります。変更後は付加特約が消滅するのが一般的です。
「支払いがなくなるから」と飛びつくのではなく、変更後に何が残り、何がなくなるのかをしっかり確認した上で判断してください。[5]
よくある質問
平均の6.0%を超えていたら、すぐ見直したほうがいいですか?
6.0%はあくまで平均値であり、絶対的な正解ではありません。
焦って解約などはせず、まずは今の保障内容がご自身の家計状況や家族構成に対して「過剰になっていないか」を確認するところから始めましょう。[1]
払済保険と延長保険はどう違うのですか?
どちらも以降の保険料支払いを止める制度ですが、残し方が異なります。
「保障期間」を変えずに「保障額」を小さくするのが払済保険。「保障額」を変えずに「保障期間」を短くするのが延長保険です。[5]
解約の前に確認しておいたほうがいいことはありますか?
解約返戻金の有無、いまの保障が本当に不要か、公的保障でどこまでまかなえるかを確認してから解約するかしないかを判断しましょう。[2][3][4][5]
まとめ|平均より家計とのバランスが大切

生命保険料の平均額は、重い腰を上げて見直しを始めるための良いきっかけになります。 しかし、「平均と同じだから安心」「平均より高いからダメ」と単純に割り切れるものではありません。
最も大切なのは、いまの暮らしに合った無駄のない保障が確保できているか、そして、その保険料が「無理なく払い続けられる金額か」です。
保険料が気になり始めたら、まずは保険証券を開いて現状を確認し、不要な特約の整理や、同条件での他社比較、場合によっては払済・延長保険への変更まで、順を追って丁寧に見直していきましょう。


重要なご注意
本記事は一般的な情報提供であり、特定の保険契約の募集や加入の勧誘を目的とするものではありません。具体的な商品比較や加入判断は、各社の公式資料(約款、契約概要、注意喚起情報等)で条件を確認のうえ行ってください。
保険料、保障内容、税制、各種制度は、契約条件や法改正などによって変わることがあります。最新情報は、公的機関の案内や、ご加入中の保険会社の約款・設計書をご確認ください。
解約や払済、延長(定期)への変更では、保障額が減ったり、特約がなくなったりする場合があります。手続きの前に条件をよく確認し、不安がある場合は保険会社やFPなどの専門家に相談してください。[5]
参考・出典
[1] 公益財団法人 生命保険文化センター「2024(令和6)年度 生命保険に関する全国実態調査」
更新日:2025年1月
https://www.jili.or.jp/files/research/zenkokujittai/pdf/r6/2024honshiall.pdf
[2] 日本年金機構「遺族基礎年金(受給要件・対象者・年金額)」
更新日:2025年6月30日
https://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/seido/izokunenkin/jukyu-yoken/20150401-04.html
[3] 日本年金機構「障害基礎年金の受給要件・請求時期・年金額」
更新日:2025年6月30日
https://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/seido/shougainenkin/jukyu-yoken/20150514.html
[4] 厚生労働省「高額療養費制度を利用される皆さまへ」
更新日:表記なし(2026-03-11閲覧)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryouhoken/juuyou/kougakuiryou/index.html
[5] 公益財団法人 生命保険文化センター「保険料の負担軽減・払込の中止と契約の継続」
更新日:表記なし(2026-03-11閲覧)
https://www.jili.or.jp/knows_learns/basic/continuance/97.html
[6] 日本年金機構「遺族厚生年金(受給要件・対象者・年金額)」
更新:2025-10-16
https://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/seido/izokunenkin/jukyu-yoken/20150424.html
[7] 全国健康保険協会「病気やケガで会社を休んだとき(傷病手当金)」
更新日:表記なし(2026-03-11閲覧)
https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g3/sb3040/r139
[8] 住宅金融支援機構【フラット35】「ご本人が亡くなられたとき」
更新日:表記なし(2026-03-11閲覧)
https://www.flat35.com/user/attension_honnin.html