iDeCoの掛金は毎月いくらに設定すべき?掛金の平均や上限、拠出額の決め方を解説
目次
- iDeCoの掛金は毎月いくら?下限額と上限額に注意
- 掛金の下限額|月5,000円
- 掛金の上限額|会社員は月1.2万~2.3万円
- 【iDeCo】掛金や利回りの平均は?
- 掛金の平均は月1万円または1.6万円
- 利回りは平均3~5%の商品が多い
- iDeCoは少額でも意味がある?運用益や節税効果をシミュレーション
- 【下限額】月5,000円の掛金で運用した場合の運用益と節税効果
- 【平均額】月15,000円の掛金で運用した場合の運用益と節税効果
- iDeCoは毎月いくらに設定する?掛金を設定するポイント
- 余剰資金で始める
- まずは少額から始める
- 目標積立額と年数から逆算して考える
- 終わりに|少額からiDeCoを始めて貯蓄しよう
結論から言うと、iDeCoの掛金は毎月5,000円から設定可能。会社員の掛金の平均額は、勤務先に企業年金等がない場合は月1.6万円ほど、企業型確定拠出年金や企業年金がある場合は月1万円ほどです。
iDeCoは長期間運用するものなので、掛金の設定が重要。まずは、自分のライフスタイルや収入に合わせて、少額からスタートしてみましょう。
この記事では、iDeCoを運用するための具体的なイメージを中心に、初心者の方でも理解しやすい内容となっています。
後悔せず賢くiDeCoを始め、将来のための資産形成に一歩踏み出しましょう。
iDeCoに毎月いくら払えばよいか悩んでいる方は、ぜひこの記事のアドバイスを参考にしてみてください。
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iDeCoの掛金は毎月いくら?下限額と上限額に注意
掛金の下限額|月5,000円
5,000円は、毎日コンビニでコーヒーを買うくらいの出費に相当しますが、それをiDeCoに拠出することで、将来の安心を築くことができます。
例えば、35歳から60歳まで毎月下限額の5,000円を年間平均4%の利回りでiDeCoを運用した場合、投資金額150万円に複利のチカラによる運用益が加わり、255万円ほどにまで膨れ上がります。
投資金額 1,500,000円+運用益 1,052,569円=運用評価額 2,552,569円
例えば年収450万円の会社員Aさんが、iDeCoに5,000円拠出する場合、所得税や住民税の控除を受けることができ、実質の出費は毎月4,000円ほどになります。
この節税効果が、少額からでも効果的に資産形成できる理由です。
そのため、毎月5,000円からのiDeCo拠出は、家計への負担を最小限にしながら、将来の資産形成を着実に進める絶好の機会といえるでしょう。
掛金の上限額|会社員は月1.2万~2.3万円
細分化されているからといって難しく考える必要はなく、「自分の立ち位置を知っておく」くらいのイメージで良いでしょう。
例えば、
勤務先に企業型確定拠出年金がある場合:上限額 毎月20,000円
勤務先に企業年金等がない場合:上限額 毎月23,000円
しかし、自分の企業の企業年金や企業型確定拠出年金があるのかどうか、若年層の社員の方や転職したばかりの方は把握できていないことも多いと思います。そんな時は、勤め先の人事や総務担当に直接聞くか、既に企業年金を利用している上司・同僚に聞くのが一番早いです。
投資はできるだけ長い期間、少額でも良いから継続することが大切で、考えすぎて足が止まり最初の一歩を踏み出さないのはもったいないです。
iDeCoは政府が広く国民に推奨したい投資制度。将来に備えて聞いてみることは恥ずかしいことではありません。頼れる周囲の人たちを最大限活用して、楽しく賢く将来を設計して参りましょう。
iDeCoの所得控除については、下記にて詳しく説明しています。
【iDeCo】掛金や利回りの平均は?
掛金の平均は月1万円または1.6万円
例えば、勤務先に企業年金等がない場合は、月額の掛金は平均16,072円となります。一方で、勤務先に企業型確定拠出年金か、企業年金等がある場合は平均10,676円が目安となるでしょう。
また、自営業者や専業主婦(夫)など高い上限がある立場の方は、通常より多くの掛金を支払えます。
しかし、これらの平均額はあくまでも参考値です。実際には、個々の目標や家計状況にもとづいて掛金を設定する必要があるでしょう。
例えば、子育て世帯は教育資金の増加を考慮し、マイホーム購入予定の方は、諸費用と返済計画を検討する必要があります。
iDeCoは長期運用が前提とされるため、将来の予定を考慮し、余裕を持って掛金を設定しましょう。
利回りは平均3~5%の商品が多い
会社員の平均掛金1.6万円、平均利回り3%と平均利回り5%で、35歳から60歳までの25年間運用した場合のメリットは、以下の通りです。
投資金額 4,800,000円+運用益 2,313,417円=運用評価額 4,800,000円
【掛金1.6万・平均利回り5%で25年間運用した場合】
投資金額 4,800,000円+運用益 4,609,934円=運用評価額 9,409,934円
楽天証券、SBI証券、松井証券、マネックス証券などが代表的ですが、運用・管理手数料が無料で、かかる手数料も低いという特徴があります。
これらの証券会社を利用することで、iDeCo制度をフルに活用できるでしょう。
商品に関しては、iDeCoでも利用できる投資信託を選択するのがおすすめです。iDeCoで選択できる投資信託にはさまざまな種類があり、個別の特性を理解し適切な商品を選択することが大切ですよ。
iDeCoは少額でも意味がある?運用益や節税効果をシミュレーション
【下限額】月5,000円の掛金で運用した場合の運用益と節税効果
毎月5,000円を拠出すると、年間で60,000円積み立てることができますが、iDeCoの場合3%~5%の利回りを期待できます。仮に5%の利回りを享受できた場合、35歳から60歳までの25年間運用したときの運用益や節税効果を計算すると、以下のようになります。
・運用評価額
投資金額 1,500,000円+運用益 1,428,384円=運用評価額 2,928,384円
※SBI証券 iDeCoの節税シミュレーションにて@nextマガジン編集部がシミュレーションした結果
・節税効果
年間投資額 60,000円×免除される税率 20%=年間節税額 12,000円
年間節税額 12,000円×積立期間 25年=合計節税額 300,000円
※日本人会社員の平均年収450万円を基準とし、免除される税率20%で算出
【平均額】月15,000円の掛金で運用した場合の運用益と節税効果
投資金額 4,500,000円+運用益 4,285,719円=運用評価額 8,785,719円
※SBI証券 iDeCoの節税シミュレーションにて@nextマガジン編集部がシミュレーションした結果
・節税効果
年間投資額 180,000円×免除される税率 20%=年間節税額 36,000円
年間節税額 36,000円×積立期間 25年=合計節税額 900,000円
※日本人会社員の平均年収450万円を基準とし、免除される税率20%で算出
さらには、25年間の合計節税額は90万円と、かなり節税できる点も魅力。いまからコツコツiDeCoを運用すると、月15,000円でも60歳になる頃には大きなメリットが返ってきますよ。
iDeCoは毎月いくらに設定する?掛金を設定するポイント
余剰資金で始める
iDeCoでは原則として、60歳になるまで資金を引き出すことが難しく、長期的な制約を考慮する必要があります。
そのため、子供の教育資金や住宅ローンなど、出費が予定されている資金や、急な支出に使う資金を投資資金に回すことは非常にリスキーです。
iDeCoには、積立期間が長いほど資産の成長が期待でき、非課税での運用が可能であるというメリットがありますが、慎重な運用計画が必要です。
資産が引き出しにくく、将来の使用が限定されるため、余剰資金の中で本当に運用に回せる部分を見極める必要があります。
急な支出のために手元に持っておくべきお金も確保しつつ、将来の老後資金のために残りの余剰資金をiDeCoに投資するのが理想的です。
まずは少額から始める
そのために、少額から始めることの大事さを理解する必要があります。
iDeCoを利用する目的は、将来の年金生活に備えることですが、無理なく続けることが長期的な積み立てを継続できるポイントとなります。
例えば、毎月の生活費や急な出費などに差支えない範囲で始め、徐々に増額していくことで、将来的な積立額を確実に増やすことにつながるでしょう。
最初に高額な掛金を設定してしまうと、将来のライフイベントや予期せぬ出費に対応できず、中断しなければならない状況に陥る可能性があります。
しかし、少額から始めておけば、柔軟にライフスタイルに合わせて投資資金を調整できるので、まずは月々の収入から家賃や生活費を差し引いた、余裕のある額を基準に考えてみましょう。
その中でiDeCoに拠出する金額を決め、着実に積み立てていくことが重要です。
無理なく少額から始めることで、将来的な不安を軽減し、コツコツと資産を積み上げていくことが可能になります。
長期的に見れば、着実な積み立てが資産形成につながることを念頭に置きながらiDeCoを利用しましょう。
目標積立額と年数から逆算して考える
目標積立額を設定する過程で、運用利回りの影響による複利効果もあることも意識しましょう。目標積立額を設定する際には、ライフプランや将来設計を考慮することが重要です。
例えば、住宅ローンや医療費、趣味や子供の教育資金などの必要資金や余剰資金に応じて、どれくらいの資金が必要かを見極め、iDeCoの目標積立額を設定しましょう。
次に目標積立額から逆算して、必要な掛金を計算します。
運用利回りは、積立期間中に大きな影響を与えるため、リスクとリターンのバランスを考慮する必要があります。
積立期間が十分にある場合は、リスクを取りながら運用することで将来の資産を増やすことが期待できます。
しかし、積立期間が短い場合は運用リスクを抑えた、リスクヘッジを念頭に置いた運用が安全です。
加入している途中で、生活状況が変わることも考慮し、計画を行う上で柔軟性を持ちながら、確実に目標を達成するためスタート時に計画を練ることが大切です。
また、iDeCoを始めるべき年代などは、下記記事で詳しく説明しています。あわせてご確認ください。
終わりに|少額からiDeCoを始めて貯蓄しよう
月5,000円の掛金でも、利回り5%で35歳から60歳までの25年間運用すると、投資金額と運用益を合わせて292万円ほどにまで膨れ上がります。
さらに、iDeCoを活用すれば、貯金より少額で1,000万円貯蓄することが可能。
例えば、35歳から60歳までの25年間で1,000万円貯金する場合、月33,333円(年間40万円)ほど貯める必要があります。しかし、利回り3%で25年間iDeCoを運用した場合、複利効果も得られて月23,000円(年間27.6万円)ほどで1,000万円貯められます。
貯金とiDeCoを比較すると、年間12万円、25年間で300万円も差額が出ることに。その差額で今も大切に生きられるのがiDeCoの魅力です。
年金にプラスして受け取れる上に利息や売却益が非課税なので、100年生きたとしてもおかしくない人生で老後も安心して生きられますよ。
老後資金に不安を抱えている方は、まずは少額からでもiDeCoを始めてみましょう。
執筆:@nextマガジン編集部
執筆:@nextマガジン編集部
お金に関する基本的な知識から貯金のコツ、資産形成まで幅広く伝えるメディア「@nextマガジン」の運営を行っています。ここにくれば、お金の悩みが解決できる「お金の広辞苑」を目指して日々記事を公開中です。本当にタメになる情報だけを厳選してお届けします。
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